ライン作業が終わった後は片付け。
各々、自分の工程を綺麗にする。
終わった者から休憩所に行き、タイムカードを切り帰路につく。
僕の職場の仕事が終わった後の流れはこんな感じ。
いつも通り仕事を終え、休憩所に行く。
残業きついなぁと思いながらも、無事にその日の仕事が終わった事にホッとする。
タイムカードを切って帰ろうかなと思った瞬間、工長にいきなり話し掛けられる。
新しい工程やらんか?

へ?
正直何を言っていてるのか分からなかった。
既に出来る工程は3つ程。
覚えた工程は日替わりでローテーション。
毎日のように作業内容が変わるので手一杯だったし、何よりもこれ以上仕事を覚えるのが大変。
ぶっちゃけ今のままが良かったが、工長の構想ではそうはいかないらしい。
というのも自分が元々いたメインの工程は別の人が担当する事になったので、必然的に自分が担う工程が減っていた。
担当工程が減ったんだったらもう1つ増やしてもいいんじゃないか?というのが工長の考えっぽい。
いや、全然今のままでいいんだが…。
担当工程が1つ減ったままでは勿体ない。
何が勿体ないのかよく分からなかったが、勿体ないと言われたのは事実。
悪く捉えるのであれば、期間工を使い倒さないと勿体ないという意味だろうか。
勘弁してくれよ…涙
工長の〇〇がしたい△△したいは実現しないことが結構ある。
工長なりに色々考えているんだろうが、工長と言えど職場の全てを思い通りに動かせる訳ではない。
工長だってサラリーマン。
もっと上の立場の人の意思決定や、工場の操業状態にも振り回されることがしばしある。
今回の話も例に倣って流れるかなと淡い期待をしたものだが、残念ながら本気らしい。
翌日から早速習熟開始。
この頃は、ニュースにもなっていた東南アジアロックダウンの影響で、3回目の半導体不足による減産をしていた時期。
ライン作業以外の空き時間が結構あった。
空き時間を使って社員さんに仕事を教えて貰う。
今回は4つ目の工程の習熟の様子をまとめていこうと思う。
4つ目の工程の習熟の様子
4つ目の工程の特徴はこんな感じ。
- 1年以上働いているのでなんとなくの作業内容は分かる
- 工具、設備は使い方はある程度分かった状態でスタート
- コツや感覚を掴むまでは大変
1日目
実際のライン作業を横で見る。
とは言っても、これまで見る機会が何度もあったので大体の作業内容は分かる。
これまでも見た事あるなと思いながら横で観察。
でも、実際に動きを真似してみると上手く出来ない。
分かると出来るはやはり違うなと。
2日目
工具の使い方はある程度分かっているので、実際に作業してみる。
とりあえず全体の1/5ぐらいやってみて社員さんが後から確認。を繰り返す。
うーん、ここで早くも苦戦。
というのも作業が多くて覚えれないって感じではなく、感覚を掴むのが難しいといった感じ。
使ったことある工具とはいえ、求められるものや感覚がこれまでとは違う。
自分ではいいかなと思っていても、社員さんの目には全然ダメに映るらしい。



こんな感じで。
いや、これではまだダメで…。
感覚を掴むまでは先に進めないので、ひたすら全体の1/5の作業を繰り返す。
3日目
昨日よりかは感覚掴めたかなといった感じで次は全体の2/5まで進めてみる。
感覚を掴みつつあったので、昨日よりかは苦戦せず。
また、全体の半分も作業していないので、作業自体にもまだまだ余裕はある。
ただ作業時間にはこれから苦労するようになる。
4日目
一気に全体の4/5まで作業を進める。
既に作業の感覚は掴んできていたので、作業自体には少し慣れてきた。
全体の80%ぐらいはこなしている事になる。
社員さんも見ているだけの時間が増えてきた。
ただ、ここら辺から作業時間に苦労するようになる。
とにかく「間に合わない」
あと1/5程作業が増える予定なのに、既に間に合っていない。
作業精度を維持しつつ、これまで以上に早く作業することが求められるようになる。
5日目
なんとか5/5まで漕ぎ着ける。
作業時間はギリギリだったがなんとか間に合うレベルまで来た。
1つの作業から次の作業に移るまでの無駄を無くすだけで、作業にかなり余裕が出る事に気付いた。
後はミスせずに間に合う状態を維持するだけ。
5日目の時点でなんとか1人でこなせるぐらいまでになっていたが、作業時間や品質、さらに何かあった時にも備えしばらく社員さんについてもらう。
6日目、7日目
慣れたか?と言われるとなんともいえないが、なんとか1人で作業できるようになった。
1人で回せと言われればなんとか出来るぐらいまでは来ていた。
ここまで来ると教育者の社員さんはかなり暇そうにしていた。
僕が作業して、後ろで確認するぐらい。
あぁでもたまに間に合わない時に手伝ってくれたりしたか。
8日目〜
独り立ち。
と言っても指導員なり社員さんが頻繁に見に来てくれたので、何かあってもすぐに対応してくれた。
後は数こなして余裕を持った作業が出来るようになるだけ。
ここまで来れば後はなんとでも。
これまでの工程の応用が効くのでそこまで大変では無かった
- 1年以上働いているのでなんとなくの作業内容は分かる
- 工具、設備は使い方はある程度分かった状態でスタート
- コツや感覚を掴むまでは大変
右も左も分からないという状態ではなく、ある程度分かっている状態でスタートしたので、習熟はそこまで大変では無かったかなと。
最初の工程はめっちゃ苦労したが、その苦労が今になって役に立ったのかもしれない。
新しい工程を覚えるとなると心理的な負担が大きいが、1つメリットがありまして。



この工程、実は身体的にはすごく楽。
これまで自分が経験してきた工程は手や腕が痛くなったり、腰が痛くなったりがあったが、この工程はそこまでならず。
身体的な負担はかなり少ない感じ。
新しい工程覚えてからはこの工程ばかりで、少し楽させて貰っている感じ。
工長に新しい工程を告げられた時は嫌だなと思ったけど、やってみたら案外楽。
むしろずっとこの工程が良いなと。
工程変更も悪くないなと思った。
満了するまでは楽したいところだ。


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